
客は来るけど、売り上げが上がらないと、お困りではありませんか?
小さな会社なのに、大手の会社と同じように薄利多売をしようとしてませんか?
世間では、大手の会社の取り組みが注目されることが多いので、小さな会社の経営者も、大手のマネをしないといけないように、感じてしまいます。
お客さんの側も、価格破壊が当たり前に感じている場合もあります。
しかし、小さな会社が、大手の会社と同じことをして、はたして、うまくいくでしょうか?
今回は、経営者の方が、売上アップについて、2つの勘違いしがちなことに注目して、さらに解決策もお伝えします。
そして、できることなら、今回お伝えする考え方を、取り入れてみてはいかがでしょうか?
目次
その1. 客数2倍増加=利益2倍とは ならない?
あなたは、このように、考えていませんか?
とにかく客数が増えたら売り上げがアップする!
いま、広告などを、使ってたくさんの、お客さんを、集めたとしましょう。
そうすると、あなたはどのようになるでしょうか?
むちゃくちゃ忙しくなるのは、想像できますよね。
今の2倍のお客さんが来てくれたら、売り上げも2倍になる!
かもしれません。
しかし、あなたが本当は来てほしくない、お客さんまで来る可能性が増えます。
クレーマーなどの存在です。
単純に今のお客さんが、2倍増えると、クレーマーの数も2倍になります。
ただでさえ忙しいのに、今までの、2倍のクレーマーの対応に、追われることになります。
さらに、店舗の場合だと、広告などのチラシをまくことで、行列ができ、常連客からもクレームが出る可能性もあります。
結果、あなたの仕事の忙しさから、お客さんが、2倍に増えても、売り上げが、頭打ちになると感じるかもしれません。
おまけに、あなたひとり、または、今のスタッフの数では、会社が回らなくなってくるので、誰かを雇わないといけなくなって、余計に経費も掛かってくるかもしれませんね。
よって、売り上げが2倍になったとしても、他に経費が掛かってしまうので、利益も、簡単に2倍とは、いきません。
単純に売り上げが2倍になったからといって、あなたの利益も2倍になるとは、限らないのです。
その2. 購入頻度(リピート率)で解決できるのか?
購入頻度を上げることによって、売り上げをアップすることが出来るのか?
これも、売り上げを上げることはできます。
しかし、これも、客数増加した場合と同じで、あなたが本当は来てほしくない、お客さんもリピートする可能性が増えるので、クレーム、不良品の対応も増えてしまいます。
解決策は客単価アップが有効手段?
売上アップと利益アップが、最も有効な手段として、客単価アップです。
ただ、値上げ?
と考えてしまいますが、効果はあります。
ちょっとホテルの例で、考えて頂きたいのですが、
ホテルに宿泊する客の場合
1泊80万円するスィートルームに宿泊するお客様と
1泊7800円の客室に宿泊する客と
単純に、どちらが質の高いお客さんでしょうか?
7800円の客室に、宿泊するお客さんも、一概に質が悪い、とは言えませんが、
80万円のスィートルームに宿泊する客の方が質が高いと感じますね。
ごく一般的に、価格の安さに反応するお客は、価格でしか、商品やサービスを判断しないとされています。
それに、価格以上のサービスを、求める傾向があり、クレームを訴える客も多いと考えられています。
その反対に、高額商品を購入してくれるお客さんは、商品の価値を価格だけでは判断しません、サービスの価値、商品価値を、正当に判断してくれます。
「本当に価格を上げて、いいお客さんが来てくれるのか?」
と考える経営者の方も、たくさんいらっしゃいますが、
これは、すでに実証されている事実です。
価格を上げるほど、質の悪いお客の割合が減り、質の良いお客さんが増えます。
そして、価格が高いことが、障壁となって、質の悪いお客が来なくなります。
客単価アップがもたらす恩恵とは
顧客満足度アップができる
仮に、
500万円の売り上げを、上げるためには、単価1万円の商品だと500人に販売する必要があります。
ですが、同じ500万円の売り上げを、上げるのに単価2万円にした場合
2万円✕250人=500万円が達成されます。
同じ500万円を達成するのに、半分の労力で済みます。
対応しないといけない人数が、減ったので、ひとり当たりに対するサービスを、良質改善することが出来ます。
より良いサービスが提供できることで、顧客満足度も上がり、場合によっては、知人を紹介してくれる場合もあります。
時間に余裕が出来る
1か月間で、対応する人数が減少するので、作業などにかかる時間も減ります。
ひとり当たり1万円でも2万円でも、作業にかかる時間は、ほぼ同じです。
単価アップによって、付随する作業コストがなくなるので、トータルして時間の余裕も生まれます。
あなたの、今後のビジネスの方向性や、戦略を考える時間も生まれます。
もちろん、プライベートな時間も生まれます。
客層が変わる
先に、例に出したホテルの客の場合は、とても、極端な例えですが、
1泊80万円のスィートルームに宿泊するお客様がクレームをつけることはあるでしょうか?
もし、あなたがホテル経営者なら、スィートルームに宿泊するお客様に、最高のもてなしや、サービスをするように、従業員にも教育するはずです。
この状態で、クレームが出るとは、考えにくい状況です。
1泊7800円の部屋に、宿泊する客よりも、
1泊80万円のスィートルームに宿泊するお客様のほうが、断然クレームの数が少ないと考えるのが普通です。
スモールビジネスをされているのでしたら、あなたも、価格だけでない価値を提供し、それに魅力を感じてもらいたいのではないでしょうか?
スモールビジネスは安売りでは生き残れない
大きな会社だと、多額の広告費を出して、テレビコマーシャルなどで宣伝し、薄利多売でも利益を上げることは可能です。
それに対して、
スモールビジネスが多額の広告費を出せないのに、大きな会社が出来る薄利多売をマネすることは、資金、人材の面から考えて無理があります。
どうすれば、あなたの価値が伝わるのか?
もっと価値あるものを提供する事が出来るのか?
ぜひ、じっくりと考えてみて下さい。